minamiです。
一年前広島大学4年を休学して来た、唐桑。
先日2017年3月3日もって、唐桑での生活に幕を閉じました。
振り返ると、一年とは思えないほど色々なことがありました。
本当に貴重な日々を過ごさせてもらいました。

誰にも会わなかった日は一日もありません。笑顔にならなかった日も、一日もないと思います。

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そんな一年の唐桑滞在最後のブログは、
唐桑での生活、私が考える唐桑の魅力
をぎゅっと凝縮して、お伝えします。

この一年は、asukaさん、ayanoさん、yukaとシェアハウスをしながら、
(一社)まるオフィスでのインターン生として、唐桑での日々を過ごしました。

私の活動のテーマは「地域協育」。
唐桑の自然・人と子どもたちをつなげたい、という想いが活動の原動力です。
2014年の夏に初めて唐桑に来てから、唐桑の魅力に気づいたからこそ、
この価値を最大限に生かさなければもったいないという気持ちがありました。

実際に、唐桑の漁師さんと中学生をつなげる「すなどり先生」、
唐桑の地元案内人と中学生をつなげる「唐桑中学校の総合学習」などの活動を通して、
お互いの顔がイキイキとする瞬間をたくさん見ることのできた一年でした。

第一回すなどり先生の様子。

海抜表示活動の様子。

 

その他に、唐桑の生活の中では色々な地域の行事に参加させてもらいました。
松圃虎舞(太鼓)や浜甚句(踊り)、地区の新年会、遊歩道を歩く会などなど。。。
入っていけば入っていくほど、奥が深かったです。初めての経験であったのはもちろん、こういう行事をきっかけに老若男女色んな人がつながっていくのがステキでした。

松圃虎舞で、宮城県代表で盛岡に行きました。

浜甚句を唐桑のお祭りで披露しました。

さらに、地元の方に声をかけてもらい、唐桑の文化に触れる体験をたくさんしました。
たけのこほり、カキ砕きの作業、こんにゃくづくり、ウニ剥き、きゅうりもぎ、など。
新鮮な海や山の幸、自然と共に生きる方々に触れました。

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「唐桑ってどんなところ?」って聞かれたら、
私はまず、「ここから社会が変わる、という予感のするところ。」って答えます。

唐桑では、想いを持って行動している人にたくさん出会いました。
からくわ丸のみんな、漁師さん、学校の先生、議員さん、はじめたくさんの移住者・地元の方々。それぞれが自分のやっている活動に誇りをもっていて、「どんどん世の中は変えていかなくてはならねえ」と挑戦し続けています。そして想いを持った人は、周りの人の気持ちを変化させ、仲間を増やしていきます。そんな連鎖が続いているのが、ここ唐桑だと思います。
私はこの一年で「想いがあれば、人を変えることができる。」ということを実感しました。
そして、何かやりたいと思ったときに「一緒にやろう!」っと言ってくれる仲間ができました。

大好きなからくわ丸のメンバーたち。

東京・広島の大学生たち。

唐桑の漁師さん。

 

また唐桑では、ものを作っている人と、それを消費する人の顔が見えました。

「おいしいホタテを作ってくれてありがとう。」「おいしい野菜を作ってくれてありがとう。」と直接伝えることができました。
だから、これまでただおいしいって食べていた魚やお野菜が、誰かが育てていた生き物だったのだと気づきました。


漁師さんがいたり、どのお家でも畑をやっていたりと、ものを作り出す人の多い唐桑はとても人間味のある場所です。

半農半漁の暮らしの続く唐桑の代表的な風景。

そして唐桑は、じーちゃんばーちゃんが本当にげんき!なところです。
浜(カキ剥きなど)や自分の畑で働いている人が多いからか、年齢を聞いてびっくりしなかったことはありません。
また、「唐桑っていいところでしょ?」と満面の笑みで話す、唐桑の人々の姿は輝いていました。唐桑に誇りを持って生きていました。
本当にこの一年、元気なじーちゃんばーちゃんのおかげで、たっくさん笑いました。
つらいことがあっても、不意に会った人となんだかよくわからずに笑って、「またがんばろう!」って元気になっていたなと思います。
元気をもらっただけではなく、人生の先輩として、これから生きていく上で大切にしたいことを教えてもらいました。

最後になんといっても唐桑の魅力はとてつもなくきれいな海!!!
見るもよし、入るもよし。
場所によって、時間によって、季節によって顔の変わる海。毎日何度見ても飽きませんでした。夏には、暇さえあればたづぼんこ(堤防からの飛び込み)をしました。

一番のおススメスポットは、以前にも紹介した「唐桑の遊歩道」。森の中を歩いているのに、波の音が聞こえる。ちょっと疲れて休憩しようと思うと、海が目の前に広がる。その見える海も、リアス式海岸ならではの、断崖絶壁に白波が立つ様子で、自然の偉大なパワーを感じさせます。
あの、唐桑の海は、サイコーです。
自然の魅力は、そこの土地にしかない、持ち運びのできない財産です。
もっと、唐桑の自然に触れる子どもたちが増えてほしいなと思います。

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はあ~、もう唐桑が恋しいなあ。

唐桑に来て本当によかったです。
この一年間、たくさんの方にお世話になりました。
そして唐桑に住む方々から、うんと活力をもらいました。
唐桑は、人を豊かに成長させることのできる場所です。
私も、この一年間の経験を次につなげていきたいと思います。

温かく送り出してくださったみなさま、
本当にありがとうございました。
大きくなって、ただいまって帰ります!

これからもどうぞよろしくお願い致します。