唐桑の夏を知らせるものと言えば!

そう!ウニです。

奈良にいたころは、見向きもしなかったウニ。
今ではわたしの大好物です。

でもそんなおいしい、ウニやアワビ
ヒジキやフノリ、高級海藻のマツモ、

つぶ貝やあさりなどなど

唐桑の海はたくさんの海のお宝があるのですが
これらは全て漁業権を持っている家の家族しか採ることはできないのです〜

そして開口という、それぞれの時期に合わせた漁の解禁日にしか採れません。
さらにはアワビやウニは小さすぎるものも採ってはいけません。

それに当てはまらない場合は
密漁でアウトーーー!!なのでご注意を。

ミツリョウ、ダメ、ゼッタイ。

そんなこんなで漁業権のあるおうちにお嫁に行ったわたしは
堂々とウニの開口に行ってきました。

漁業権目的の結婚と言われても仕方ありません。

5月3日、今年1回目の開口ということで。
朝5時半、さっそく浜に向かいます。
一般の唐桑家庭であれば、軽トラに颯爽と乗り込むのですが、
うちには軽トラはないので、
通称”ポチオ号”(DAIHATSU ココア)に
道具などなど積み込みます。
ウニを採るのに1番大事なカギとよばれる、竹ざおはサイドミラーに引っ掛けます。

ぽちお

・・・器用か!上のキャリアは飾りかい!

朝からわたしのツッコミが冴え渡りつつも、
うちのふね、『勇勝丸』が停めてある浜は『たけすぱま』へ

たけすぱまを漢字で書くと・・・高石浜。
たかいしはま、たけぇしはま、たけぇすはま、たけすはま、たけすぱま。
という活用なのでしょう。

・・・なまりすぎか!!

つっこみどころが多すぎて進みませんが、
無事出航!

この『勇勝丸』は亡くなった勇市じいちゃんが乗ってた時からの名前で
震災で流されてしまったのですが、新しくし、この半年の間に使いはじめました。

そしてこんな岩場で船を停め、

箱メガネをガッツリ口にくわえて,海をのぞき込みます!

力が入りすぎてしばらくアゴが痛くなります。

そして海の中を見るとこちら!!

ウニ、ウニ、ウニ。
この黒いのがウニです。
採り放題です。はい。

キラキラの海の中のウニ。
採り放題です。

興奮します。
テンションあがります。

となりのパパなんか興奮しすぎたのか
『バシャーーっ』と頭から海に突っ込んでました。笑
ちょっと心配なりました。

採り放題なんだけど、やっぱり採れなくて、船が移動してしまうと、
とっても悲しい気持ちになります。
だんだん遠くなっていくウニに対して
「わたしのうに~ばいばい~」と毎回結構ほんとに思ってます。笑

そんなこんなでタイムアップ。
開口の時間は朝6時から8時と決まっています。

パパとふたりで、カゴひとつぶん。
だいまんぞく!

帰ってからはパパからママにチェンジ。

殻を割って、食べられる黄色いところだけを取り出します。

それをさっそく仲良しのお友達に食べてもらいました。

いつもお世話になってるじーちゃんにもおすそ分け。

わたしが採ったウニをみんなに食べてもらえるのはうれしいです。
ドヤっ!ドヤサっ!って気分です。

海なし県の奈良の盆地で生まれ育って、
やっぱり海は未だに異空間。

少しは異空間にも慣れてきたけど、
奈良の友達にこんな話を当たり前のようにしたら、
「さちを漁師やん!」「ウニって採るもんなんや」
と当たり前の反応をされる。
そこで、「あ、これ異空間やったんや」とまた気づきます。
そんなことが日常にたくさんあります。

あーはやくもう1回開口にならないかな~