こんばんは〜っ
Emmaです!

ずっとしたためてた記事があったので、
ちょっと季節はずれですが、あげたいと思います〜。

今年の春、遠洋マグロ船の若手漁師たちと出会いました。

遠洋マグロ船。
これは気仙沼港を基地にして、1年間の航海に出るのです。

漁場は南インド洋、フリーマントル沖、ジャワ沖。
(私も今回調べて初めて場所がわかったけど、オーストラリアの西側あたりです。)
そして日本に帰ってくるのは1年後。

唐桑では30〜40年前、まちの8割〜9割の男の人が遠洋マグロ船に乗っていた、まさに遠洋マグロ船で栄えた町なんです。
遠洋マグロ船で稼いだお金で、競うように大きな唐桑御殿を建てて、家の棚には世界中のウイスキーやブランデー、さらには動物の剥製なんかもあって。
(私たちのシェアハウスも元漁師さんのおうちで、最初アルマジロの剥製がありました。びびった。。)

だからわたしは唐桑のじーちゃんたちに、30〜40年前のマグロ船の話はよく聞いてました。
だけど、最近は若手が減って、同世代で乗ってるひとには会ったことがなかったんです。

それが、最近、県外出身で遠洋マグロ船に乗りたいという若手が増えていて、震災後、気仙沼での受け入れが100人を突破したそうです。

遠洋マグロ船って、実はほとんど気仙沼では水揚げはしないんだけど(静岡の焼津とか、神奈川の三崎で水揚げするそう)、気仙沼に造船場やらエンジン屋さんやら船の修理や点検をする会社があるので、水揚げ後に気仙沼に入港するんです。

漁師さんたちは気仙沼に入るんだけど、陸に帰ってくると県外の実家にすぐに帰ってしまって、気仙沼のことぜんぜん知らないし、気仙沼に知り合いほとんどいない、という話を聞いてたので、せっかく気仙沼に入るんだったら気仙沼をすきになってもらいたい!と思って、帰ってきた若手漁師のみんなでごはんに行ったり、気仙沼のいろんなところを案内しました。

みんなでいちごババロアたべにいったり

ゲストハウスで飲み会したり

出船前にみんなで壮行会もしました。

そして1年間の出船前の仕込みにも連れてってもらいました。

これがね、すごいんです。
もう、量がはんぱない。

歯ブラシも1年分。
洗顔フォームも1年分。
栄養ドリンクも1年分。
お菓子や飲み物も1年分。

棚ひとつごそーっとなくなる。

(薬局だけで会計数万円でした。。)

マグロ船が1隻入るだけで、気仙沼への経済効果すごいなー。
ちょっとたのしくなっちゃいました。

そしていよいよ出船の日。
今までも出船おくりには行っているんですが、今回は複雑なきもちでした。

だけど、彼らが船に乗って、表情が引き締まって、船をつけているロープがはずされ、沖に向かって行く姿は、本当にかっこよかった。

彼らはしごとにやりがいをもっていて、そのしごとが本当にすきで、やらされている感とかまったくない。
私たちは1年間も帰ってこれないし、電波も届かないなんて大変〜、って思うけど、彼ら自身はあんまりそういう風には思ってない。
「やりたいことやってるだけ」とか「自分でやりたいって言ったから」とか「体力的にはしんどいけど、たのしい」とか。
腹をくくってるとか、覚悟があるとか、そんなに重く気負ってるわけじゃなくて、彼らなりの感覚で1年間の遠洋マグロ漁船に乗ってるんです。

さいきんも、入港おつかれさま会や出航宴会(出航直前の飲み会)で、遠洋マグロ船の人たちにご一緒させてもらうことがよくあって。

人によって船に乗ってる理由はそれぞれなんだけど、みんなに共通してるのは、この仕事がすきだということ。
「すきじゃないとこの仕事は続けられないよ」ってみんな口を揃えて言います。

ここにいちばん心が震えました。
そして気付いたのです。
わたしは”漁師さん”がすきというより、
”すきを仕事にしていて、仕事に誇りをもっている漁師さん”がすきなんだ、と。笑

「すきを仕事に」している人たち。
それが当たり前なはずなんだけど、いつのまにかそうじゃない社会になってきていて。

そしてそれを支えている造船場のひとたち。
漁具屋さん、仕込み屋さん、エサ屋さん。
ガソリン屋さん。鉄鋼場。電気屋さん。
本当にたくさんのひとたちの支えがあって、25人が乗った1隻の船が沖にでられるのです。

そのことを知って、改めて気仙沼がすきになったし、誇りに思えるようになりました。

だからこそ、漁師さんたちのこと、もっともっと気仙沼に住んでるひとたちに知ってもらいたいです。

遠洋マグロ船をはじめとした各漁船が入るから気仙沼は成り立っているといっても過言ではないのです。

だから、漁師さんたちがこれから沖に出ていく、という出船おくりにもみんなに来てみてもらいたいです。

出船おくり情報は、つばき会FBでも、北かつさんFBでも随時お知らせしています◎
三陸新報でも掲載されてますよ〜!

みんなで漁師さんにありがとうを言えるまちになりたい。

そう思ってさいきん暮らしてます。へへへ。

さ、夏だーーーー!